両軸遠投のリールRPMと速度を計測してみた。【両軸遠投カゴ釣り・投げ練】

投げ練で遠投飛距離145mの計測結果は

瞬間最大27230rpm

平均時速92.8km

滞空時間約5.62秒

スプールは最高速時0.13秒間で59回転している

以前、追い風でリールに巻いた道糸(ちょっと少ないんですが・・・)を全出しした動画を撮影できていたので

平均速度、回転数等は実際どうなっているのか計測しました。

・過去に撮影した投げ練動画から計測

計測項目

  • 時間に対するスプール回転数(レベルワインダーの往復数により算出)
  • 射出~着水までの滞空時間

導き出す結果

  • レベルワインダー1往復あたりのスプールのRPMと時間
  • 平均時速
  • 射出~着水まで滞空時間

動画でスプール回転をカウントしていくのですが、とんでもない速さで回転しているので1回転ずつは動画による確認が不可能。その為レベルワインダー1往復でスプールは何回転するのかを実機で確認して(レベルワインダーとスプールは歯車により動力伝達しており、そのギヤ比によってレベルワインダーとスプールの回転比率が固定されている) 動画でのレベルワインダーの往復数と掛かった時間をカウントしました。

ちなみにレベルワインダー1往復に対してスプールは約59回転でしたので59で固定し計算しています。

・射出~着水までの時間について

レベルワインダーが動き出した瞬間から計測開始し、着水したおおよその時間を計っています。動画で完全着水の時間を確認する事が出来ない為誤差があると思います。



レベルワインダーが1往復するのにかかる時間とRPM

1往復目を見て計算すると、0.18秒でレベルワインダーが1往復しているのでスプールは59回転しています。ということは0.01秒あたりスプールは3.277回転している事になり、0.1秒換算で32.77回転→1秒換算で327回転→1分換算で19666rpmとなります。

予備知識:rpmは同条件で1分の間での回転数を示したもので、身近に使われているものだと車のエンジン回転数(タコメーター)があります。

車のアクセルを踏んだ時に3000rpmと表示されている回転数はそのまま1分間同じ状態だとエンジンは3000回転しますよという事で、アクセル踏んでいる瞬間に3000回転しているわけではありません。

LW往復数キャスト時間(秒)LW1往復時間(秒)1往復間rpm
10.180.1819666
20.330.1523600
30.480.1523600
40.620.1327230
50.750.1327230
60.880.1327230
71.020.1327230
81.170.1523600
91.320.1523600
101.470.1523600
111.620.1523600
121.780.1720823
131.950.1720823
142.120.1720823
152.30.1819666
162.480.1819666
172.670.1819666
182.870.217700
193.070.217700
203.280.2216090
213.50.2216090
223.70.217700
233.90.217700
244.120.2216090
254.330.2216090
264.550.2216090
274.750.217700
284.970.2216090
295.170.217700
305.370.217700
315.620.2514160
LW=レベルワインダーの略

ブゥーーンと唸りを上げて回るスプールは瞬間的に27230rpmに達していて0.13秒間の間にスプールが59回転もしています。

うっかりしてサミングしている親指にウキ止めが当たって痛い思いした事がある方も沢山いると思いますが、あの一瞬は想像以上の速度でウキ止めが指にぶつかっているようです(;^_^A

時間に対するスプール回転速度の推移


時間に対するスプール回転の速度推移を見ていくと射出から0.18秒間に一気に加速し約1秒後に最高速に到達しています。

1.8秒あたりから最高速付近から速度が落ち始めていき4秒付近まで速度が最も落ちています。

4秒以降は速度低下が少しゆるやかになっています。

計測結果からの考察

初速は各々の力と投げ方によって主に決まると思います。
その後サミングまたはブレーキによってどこかのポイントで頭打ちを迎えて減速に転じています。
この減速をいかに緩やかにすることが出来るかによって、中盤から後半の伸びと言われる部分が生まれているように思います。

減速を緩やかにする為には引き出される道糸がバックラしないかつブレーキをかけ過ぎないセッティングと空気抵抗が小さいカゴウキを使う事が必要だと思いました。

抵抗が大きい仕掛けは加速減速時に、より大きな減速が起こり射出で与えた速度とスプール回転との速度が生まれやすくバックラしやすくなる→飛ばない仕掛けで飛ばそうとすると力んで余計にバックラしやすい。

バックラを防ぐ為にブレーキを強く効かせると平均時速、最大rpm、滞空時間(打ち上げ高さ)を低下させてしまい飛距離が出なくなる。

参照過去記事⇒両軸遠投する為のブレーキ知識【遠心ブレーキ・マグネットブレーキ】

ブレーキを強くしても飛ばせる人は投げる力と速度が人並み以上でグラフも違う傾向になると思います。

結局人それぞれに合うセッティング、投げ方を見つける事が遠投道ですね。
カゴウキの速度変化や放物運動も調べたいですがこれは資料が足りず難しい、、、。

いつだったか遠投カゴ釣りでWeb検索し記事を読み漁っていると両軸遠投カゴ釣りは30000rpmに達すると見た事があり、自分はどれ位なんだろうと気になっていましたが30000rpm届きませんでした。人によっては届くのかもしれませんね、また投げ連頑張ります。

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両軸遠投のリールRPMと速度を計測してみた。【両軸遠投カゴ釣り・投げ練】” への2件のコメント

  1. お久しぶりです。
    こういうの好きです。面白い!!
    リールの条件はメカ0.遠心0.MAG±という感じですか。
    今は遠心入れてないですが、これをみると初速のrpmを抑えるために遠心入れた方がいいのかなーとか思いました。
    今研究中なのは下糸にpeを巻いてスプールの減りが少なくなれば放出量に対して回転数が上がらなくなると思うので、過剰なブレーキがかからないのではないかと思い試行錯誤中です。
    引き続き研究楽しみにしてます。

    1. doidannna1105さん
      お久しぶりです。
      面白がって頂けると嬉しいです^^
      この時のリールセッティングはメカ1程度、遠心1、MAGブレーキユニット3の組み合わせでした。
      初期バックラには遠心は有効だと思います。

      PEの件、私も考えた事があります。是非実践して頂いて情報交流させて下さい。
      色んな側面から研究して新たな発見をして楽しんで行きたいですね。
      今後とも宜しくお願い致します。

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